10月になりました。
フリーランスとして活動を始めたのが2010年10月、としておりますので、6年経ったということのようです。
思い返してみれば右も左も何もかもわからない、名刺のデザインもやったことなけりゃチラシの入稿もやったことないというような中で、
何とか日々乗り越えてきました。当時は業務について相談する相手もおらず、頼れるのはGOOGLEのみ。
何かの縁でご依頼を頂き、「わかりました!」と電話を切ってすぐに検索してノウハウを調べてみる、
そんな事を繰り返してごまかしごまかし案件に取り組んでいました。
今でこそようやく知識や経験を多少なりとも蓄えてきましたが、スタート地点が遠く低いレベルにあった僕は人より何倍も努力と勉強をしなけりゃいけないと
必死でした。今でもそうかも知れません。辛いこともたくさんありました。
不思議なもので、辛いことが続いても一つ良い事が起こると一気にテンションがあがります。だけど逆に、良い結果が続いていても
一つ上手く行かない事が出て来たら一気にどん底気分に陥ったり。ずーっとその繰り返しのように思います。
始めの頃はとにかく案件が上手くいくかどうか、採用と納品まで無事こぎつけるかという事に必死で、ただ言われたことを何とかクリアしていくという
状態でした。商業デザイナーとしてレベルを上げて行くにつれ、今度は自分の想い描く理想と実力とのギャップ、それに
自分が目指すデザインや自分が良いと思うデザインと、周囲の環境とのギャップに悩まされるようになってきています。
デザイナーとして言わなきゃいけない意見もあり、だけどそれをエゴや自己満足ととらえられてしまう事もあり、また、実際お客さんの意見が
鋭いときもあり。
「この人スゲー!」と思う人は挫折なく順風満帆にのし上がってきたようについ思ってしまいますが、皆実際にはスゴい苦労や悩みを体験し
乗り越えてきたんだろうなと思います。同業者さん達との交流が増えるほどそう感じます。
僕は才能溢れているわけでもなくイキナリ開花するようなタイプでもないことはわかっているので(ていうか調子に乗ったらダメなタイプ)、
月々、日々、一瞬一瞬を積み重ねてこれからも少しずつ前進して行きたい。
独立した頃は何の自信もなかったし、今みたいに交流をもって頂ける人が出来るとも全く思ってませんでした。有り難いことです。
一つだけ変わらないのは、「この仕事で生きて行く」と言う決意と信念だけです。
来年の10月はどんな状態で、どんな事を思っているのだろうか。