大阪府和泉市のロゴデザイン事務所のブログです。会社ロゴ、ショップロゴ、商品ロゴ等各種ロゴマークを制作しております。

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20171209_001

デザインも定額制の時代だってね。
月々だいたい5万円とか6万円とかくらいの契約で、バナーだのチラシだの作り放題。
みたいなサービスが少しずつ増えているそうな。今後はもっと安くなっていくのかな?

スゴイねー、私にはとても無理。やりたいとも思わないけど。
ちょっとそんな事を考えた事もあったし、取引のお相手との関係によってはそんな選択肢も一つかとも思うけど、
それをサービスとして大々的に打ち出していくってのはちょっと手が回らなそう。

お手軽に安い値段で何十案も集まるクラウドソーシング、
デザイナーでなくてもそこそこのものを簡単に誰でも作れるようなアプリやソフトの発達。
そしてついに出てきました、定額制作り放題。
なかなか恐ろしい時代です。
ファストフード、ファストファッションならぬファストデザインと言ったところでしょうか。

ファストほにゃらら、とは言っても昨今はどの業界も決して「安かろう悪かろう」ではない。
ファミリーレストランとかでもそこそこ美味しかったりするし(個人的にはデニーズが好き)、
冷凍食品なんか「え!?嘘やんこの値段でこの味かいな!」とビックリさせられる事も多い。

もちろんシャレオツなお店に行った方が味だけでなく総合的な満足度は高いんだけど、
ファストな商品も「この値段でこれならもう充分」的なレベルである。
企業も常に品質向上の努力をしてるから当たり前ですよね。
デザインも同じく、クラウドソーシングやら定額制やらのサービスサイトでも、
明らさまにハチャメチャなデザインばかりというわけでもなかったりする。
この値段でこれだけたくさん案が集まってきて、中にはそこそこのものもあるっぽいので、
そりゃ発注する側からすれば至れり尽くせりです。
決して「クォリティが高い」とは言えないけど、無難というかそれなりのデザインというか
それっぽいデザインというか。
自分が作るデザインはもっと質が高い自信はあるけど、
「この値段でこれなら充分」と言う人がたくさんいるのも当然な訳で、
その中で生き残っていけるように組み立てていかなきゃこの先厳しそう。

数字にするのも変な話やけど、仮に今プロが作るデザインのレベルが100やったとして(プロも差が幅広いですが)、
デザイナーじゃない方がアプリやソフトを使って作るデザインが40とか50くらい?わからんけど。
だけどこの先、40とか50だったレベルは必ずどんどん上がっていくわけで、
プロのデザイナーも、自分のレベルをズバーッと上げてしかもそれを発信出来るようにしていかないと、ヤバい。
定額制のデザインサービスも競合が増えていった時にどんな対策をとってくるか、わからない。

ていうかアレですね、近いうちに、「カフェ 高級感 40代女性 オシャレ ブラウン」とかキーワードを打ち込んでいくだけで、
自動的に簡易的なロゴやらチラシやらが瞬時に出来上がるようになってそう。

安い値段でデザインを募集出来るクラウドソーシングは悪だ!というような事をいくら叫んだところで、
いろんなお手軽サービスが必ずこの先どんどん出現していく。
悪口や文句を言ったところで無意味なのである。
そんな時代に備えて、(すでに遅いくらいやけど)どうやって自分のレベルを上げていくか、
自分の事を知ってもらうか、自分が作るデザインの意味や価値を伝えていくか、そういう事を考えて
修行&行動していくべきじゃないかなぁ…とか言いながらも心の中では不安と闘う毎日です。
頑張ろう。

 

日本タイポグラフィ年鑑2016に、今回は4点入選致しました。うち一点はなんとベストワーク!

通知の手紙を見たとき、しばらく信じられませんでした。

案件のご依頼を下さいましたお客様、関係者の皆様、僕が応募したデザインを選んで下さった審査員の皆様、

誠にありがとうございます。

入賞したデザインは下記です。全てシンボルマーク・ロゴタイプ部門です。(それしか応募してない)

ob_151202 ob_151202 ob_151202 ob_151202

普段はいわゆる賞レースにはほぼ参加しないのですが、このタイポグラフィ年鑑だけは何となく毎年応募しています。

「賞」というものの存在や価値が今ひとつよくわからず、特に専門誌等で「●●賞をとるためにデザインしている」みたいな記述を見ると

「この人は一体誰の為にデザインしているのかな?何のためにこの仕事をしているのだろう」とよく思っていました。

なんだか、案件の課題解決やクライアントの喜びのためにデザインしているのではなく、大きな賞をとってステータスとなる事の方が

重要視しているように思えてしまい… デザインを制作している間も、「欲しい賞をとるためのデザイン」を凄く意識しているように感じていました。

とは言いつつ自分だって賞をとれたりコンペで採用になったりしたらやっぱり嬉しいのも事実です。

「ロゴデザインを自分の仕事としてやって行く!」と決めたとき、いろんなデザイナーさんのサイトやプロフィールを見ました。

本に載っている「このロゴすげー!」と感嘆したデザインの作者さんを中心にプロフィールを見てると、何故かこの業界のスゴイ人達は

皆この賞に入選している経歴があるのです。あとは、それまで自分自身のブランディングというものを全く考えてなかったので

「自分がデザインを制作させて頂く事の価値」を伝えるための客観的な指数の一つにもなるかと思いました。

「これは何かよくわからんけど自分もチャレンジせねばなるまい…」と、応募方法もよくわからないままトライを始めたのでした。

(ちなみに初めて応募した年は全て落選してけっこうショックでした)

文字の研究や造詣を深めるべく昨年僕はタイポグラフィ協会に入会し、この賞の授賞式を眺めていました。

驚くような造詣と表現のデザインの数々に「おお、よくこんなの思いつくなぁ…」と見ていたのですが、来年の授賞式で今回は逆の立場になるので不思議な気分です。

デザイナーとして僕の名前を知っている人は、元々の知人以外にはほとんどいません。大きな実績や経歴、メディア出演などが無いためです。

そんな僕が今回良い評価を頂けた事で、今まさにデザインに取り組みこれから頑張って行こうという方達にも良い意味で影響や刺激になれば

良いなと思います。また、そんな僕の応募デザインでも無名とか関係なしに真摯に審査して下さったのだとも思うので、

「よっしゃ俺もトライしたるで!」という人が増えて年鑑自体が底上げされたり活性化する事も願います。(これは協会員としての立場ですが…)

目標としていた実績を一つ(しかも思っていたよりも早く)実現する事が出来て困惑と喜びの両方の気持ちがありますが、

舞い上がらずまた一つ一つ1日1日丁寧に積み重ねて行けるよう、努力あるのみ。